いつまでも神戸が格好いい町であるために
それには、お前のような次の世代が頑張らなあかんねん
服屋の先輩たちから、言われ続けてきたこと
週末にアトリエをオープンにしていると
友達が遊びに来たり、中には買い物をしてくれる人もいる
それはそれで、とても嬉しいから、これからも時々来てくれたらいいな
でも、元々は
コンティニュームはどんな仕事をしているのだろう
って、服屋になりたいという若者が来ないかなというのが始まり
何でも教えるよ
だって、秘密にしなければならないような
コンティニューム オリジナルっていうほどのものはないのだから
すべては先輩たちから受け継いできたことばかり
だから
その中継地点でありたいと思うのは自然な成り行きだね
今年はちょっと違うんだ
何か壁を一枚崩せたような感じ
神戸というクールな町に少しは貢献できているんじゃないか?
そんな風に感じることができるようになった
9年目にして漸く 笑
そう、矢張り、神戸はクールな町
それは、みんなが少なからずクールでありたいと思う気持ちがあるから
コンティニュームのTシャツに、そんなクールさを感じてくれたら嬉しいな
今日は、送別会があって
僕が携わっている、別の仕事場のね
彼はまだまだ若い
で、潔癖症なところがあって
ちょっと変わったヤツなんだけど
バンドもやっててね
ああ、多数に埋れて欲しくないなって
プロを目指す気はないのか?
ちょっと踏み込んで聞いてみたけど
趣味の域を出ませんって
僕の世代は、まだバブルの名残がギリギリあって
夢見ることが、割と容易だったんだな
と、改めて思う
でも、音楽をやるってことは、何か言いたいことがあるわけだ
帰り際に連絡先を渡し、ライブが決まったら教えてくれと
必ず行くから
そうやって、僕は上からも下からも教えてもらってばかりいるのだ
さて、酔い醒ましのための珈琲を一杯淹れて
昨日の仕事の続きを今から
アンジェロッチの店でいつものコーヒー
最新映画の記事と雑誌に目を通す
向かいのバロッコ・バーのウエイトレスが視線を送ってくる
スチールギター用のピックアップを買っていると
君がシャフツベリ・アベニューを歩いていた
「失礼、僕と結婚してくれないかい?」
ここはまるで最上天
そんなに気取るなよ
雑踏の中の天使に過ぎないのだから
そして僕は歩く
このワイルドなウエスト・エンドを
君のワイルドなベスト・フレンドと
19号列車の女車掌は
見事な美人
ピンクのペティキュア 手は金まみれで真っ黒
てかてかの髪 人なつこい笑顔
一瞬 19に戻った気がしてた
チャイナタウンに繰り出した
店の奥は男の世界
金が動く世界
狭い店先から中に入り北京ダックを平らげる
気分はいい すべていい
僕達に心配は何もない
ゴーゴーガールは踊っている
DJは「彼女はマンディ」と紹介する
その光景は目の保養
でも彼女は金を払われているのさ
頭上で踊るその姿 俺は近づいた
顔に刻まれたしわ
ワイルドなウエスト・エンドを生きるのは楽じゃない