電線の鳥
みんなで囁き合っているのも可愛くていいけどね
でも、グッとくるのは矢張り
そんな奴を毎朝見かけるのだ
電線の上の一羽の鳥のように
真夜中の聖歌隊の酔っ払いのように
僕は僕なりのやり方で自由になろうとした
釣針の先の虫のように
ある時代遅れの本の中の騎士のように
あなたのためにすべてのリボンをとっておいたのだ
もしも僕が不親切であったとしても
すべて水に流してくれるよう望む
もしも僕が不誠実であったとしても
それはあなたに対してではなかったと知ってほしい
…