いつもの作業台で仕事をしながら待っていた

再配達の届けを出した荷物が予定の時間を過ぎている

30分ほど遅れてアトリエのインターフォンが鳴る

ドアを開けると汗だくの若い男が立っていた

 

済みません、遅くなりました

いいよ、まだ仕事をしていたから

 

荷物が着払いであることを思い出す

 

5千円札しかないけどお釣りある?

 

予想した答えが返ってきた

 

この時間だし、釣銭を吐き出して、ここまで来たのだろう

用意していなかった僕が悪い

 

ちょっと待っていてくれないか? すぐそこのコンビニで買うものがあるから

(暑いので、アイスクリームでも買うか)

只今、アトリエのエアコンは故障中

毎日汗をかきかき仕事をしているが、熱中症の危険を感じない限りは、その方が良い

おかげで、みんなが言っているほど猛暑だとは思わない

身体は勝手に環境に合わせようとするのだ

 

じゃ、あと何軒か回らないといけないから、最後にもう一度寄ってもいいですか?

いいよ

まだまだ仕事してるから、ゆっくり回ってきて

その間に崩しておくから

 

程なくして、再度インターフォンが鳴る

 

着払いの料金を払う

 

ここはお店ですか? と、その男が言うので、色々と説明をする

 

僕もTシャツに一枚一枚手描きで絵を描くんです

でも一度洗うと…

知っていることを、すべて教えていく

それは、コンティニュームのコンセプトの一つでもある

企業秘密

時代錯誤

共存共栄でいきましょう

 

上手くいくといいね

 

また来ます

そのとき握手しましょう

と言い残して、その男は去っていった

まだ数件回らないと

 

だいたいでいいだろうと思うが、お客のリクエスト通りの時間に配達しなければならないのだろう

その割に10分ぐらいは、ここにいたぞ

 

テアトロでは色々な事が起こる

 

 

3月 東京で再会することができた大先輩が再び動き始め

創刊したフリーペーパー ‘DEAL’ をテアトロにて配布させて頂くことになったのだ

 

それを届けにきたのが彼だった

 

毎日の業務ですっかり疲れ果ててしまい、自分の仕事が何なのか理解っていない人が多い中で、

彼は正しく郵便配達人であった

そう感じた

 

あなたの仕事は何ですか?

 

 

The Marvelettes の ‘Please Mr. Postman

 

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