CONTINUUM Shop in Shop の開催場所として、今年で三度目となるシサム工房堀江店のギャラリーと六甲のkachua
何かフレッシュな要素が欲しいなと思い、土佐清水の「ユルクル」に声をかけ、合同展とすることになった
ふだんは声をかけられる側で、こちらから誘うことは滅多にない
昨今の世の中、コラボレーションというものが溢れている
それは不景気を乗り切るための良いアイデアだと思う反面
他力本願に映ることもしばしば
自分の足りないところを相手の力で補うのであれば
結局のところ、足し算でしかないし、それは小学生のときに、もう知ってしまったことでしかない
どうせやるなら、まだ知らない自分の力を呼び醒ますような相手を選ぶことから考えてみてはどうだろう?
ユルクルが丁寧に時間をかけて作ったリネンのクッションカバー
柿渋や藍で何度も重ねて染めた布
色の重なりの中に時間の重なりを見て取れるのは素晴らしいことだ
そこにコンティニュームのステンシルを重ね合わせることは、単なる足し算ではないのだ
DMのデザインを担当してくれたのはユルクル
流石です
僕だとこんな風には仕上がらない
タイトルを ”sense of wonder” としようと提案してくれたのもユルクルでした
サブタイトルに ~どこかに記憶ある感性へ~ とある
センスは大切です
ものごとを上手に表現するセンス
というよりは
表現するために、いろいろなものごとを感じ取れる感覚の鋭敏さ繊細さ
のことかなと思います
ユルクルの作品も、太古から伝わる材料や技法を用いている
どちらも、過去と現在を行ったり来たりを繰り返しつつ、ものづくりをしている
因みに、英語の ”sense of wonder” とは?
ある一定の対象に触れることで受ける、ある種の不思議な感動、または不思議な心理的感覚を表現する概念であり、それを言い表すための言葉
かのレイチェル・カーソンの著作のタイトルでもある
今回リリースするステンシルの一つはもう随分前に描き始めたもので
下書きの方眼紙には
”CONTINUUM / Native American Geometric – The Southwest No.1” と書いてあった
6年前ということだね
コンティニュームの最初の作品になった可能性もあるけれど、まだ出来上がりに満足していなかったようだ
今回、少し手を加えて、この絵の意味を改めて考えてみた
内へ向かう力と外へ向かう力
凝縮して点になる、固まっていく「もの」や「こと」
溶解して和らぎ、拡がっていく「もの」や「こと」
その均衡 / balance
手に入れることは失うことであり
逆も真なり
中学生の頃から聴いている、この曲の解釈が拡がったのでした
with or without you / U2