数年前まで、東京の恵比寿に「縄」というお店があった

レストランというかカフェというか居酒屋というか

何と言えばいいのだろう?

料理屋が一番相応しいのかな

某広告代理店を脱サラして

立ち上げた「縄」では、料理の提供だけではなく

文化的な活動、平和的な活動にも熱心で

オーナーは、東京での中心的な人物であった

先日、高砂にあるレストラン「イヌイット」を初めて訪れた

スタッフの方がオーダーしてくれたTシャツを届けにね

こちらの都合で、お昼時の忙しい時間帯だったけど

初対面のオーナーは気さくに話しかけてくれた

この方も広告の仕事からの脱サラだと教えて下さった

広告業というものは

商品が売れるように、無い事を在る事のように描いて

人の心理を操る仕事と言えなくもないから

正直な人には、少々辛い仕事なのかな?と思った

JRの曽根駅で下車して、徒歩で20分ぐらい

遠目から、彼処だなとすぐに分かった

敷地内に入った途端に

空気の柔らかさに気付く

まるで、見えない壁で仕切られているみたいだった

此処にお店を移して、十数年というから

その間に積み重ねてきた「こと」の一つ一つが

この空気感を生むのだろうね

どういう訳か、8月には「誕生」に纏わる歌を毎年探す

でも、今年も良いものを見つけられなかったな

夏が終わって、秋の始まり

9月の28日には、友人たちのグループ「サンディハ」が

イヌイットで演奏するというので、その日に再訪します

お店そのものは、廃材を利用して建てたそうで

とても居心地の良い山小屋のようです

天井が高い空間というのは、やっぱり良いね

僕の頭上を小さな音で

ボブ・ディランの”I Want You”が流れていた

『 罪ある葬儀屋はなげく さびしいオルガン弾きは泣く 銀のサキソフォーンはいう きみをことわるべきだと ひびわれた鏡と洗いざらしのホルンは おれの顔に軽べつを吹きつける でもそんなふうに きみを失うためにおれは生まれてきたんじゃない きみがほしい きみがほしい とてもほしい ねえ きみがほしい

酔っ払った政治家がおどる 町角で母親たちは泣いている 救世主たちはぐっすりねむり きみを待っている そして おれが待っているのは おれが壊れたコップから 飲むのをじゃましようとするのを そして「きみのために門を開けてやれ」というのを きみがほしい きみがほしい とてもほしい ねえ きみがほしい』

スプリングスティーンの”I Want You”もいいね

 

 

 

Share Your Thought