ルービン・ハリケーン・カーター
ミドルウェイト級選手権第一位挑戦者
彼の身に起きた出来事
チャンピオンになれたはずの男の物語
デンゼル・ワシントン主演で映画化もされたので
この物語をご存知の方も多いだろう
1975年はアメリカ合衆国の建国200周年
それを記念して
ボブ・ディランを中心としたミュージシャンによるツアーが催された
”The Rolling Thunder Revue”
ネイティブ・アメリカンのシャーマンの名を冠したツアーで
ディランはまるで戦士のように顔にペイントを施していた
11番まである長尺のこの歌の最後
♪
背広とネクタイをつけたすべての犯罪者たちは
自由にマティーニを飲み、日が昇るのを見る
一方ルービンは三メートルの独房に仏陀のように座る
生きながらの地獄の無実の男
これがハリケーンのものがたり
だがまだおわったのではない
彼の名前がはらされ
ついやされた時間が彼にもどされるまでは
独房にいれられてはいるが
かつては
世界選手権も とれたはずの男